« 避難訓練 | トップページ | 偽 »

2007年12月11日 (火)

最後の授業

Photo  アルフォンスドーデの『最後の授業』。僕らが子どもの頃は、6年生の教科書に普通に掲載されていましたが、今はありません。時代背景とかいろいろな問題があるのかもしれませんが、ちょっと悲しいです。たまに無性に『最後の授業』を読みたくなるときがあります。突然言い渡された「最後」。そして当たり前に存在するものが奪われてしまう「現実」。

 「みなさん・・・わたしは・・・わたしは・・・」しかし何かが先生の息をつまらせて、もうことばを言い続けることができませんでした。そこで先生は、黒板の方を向かれました。チョークを1本手に取ると、ありったけの力で、しっかりと、できるだけ大きな字で書かれました。<フランスばんざい!>そして、頭を壁に当てたまま、じいっとそこに立っていらっしゃいましたが、しばらくしてから、手で合図をなさいました。「もうおしまいです。さあ、おかえりなさい。」

 アメル先生のことばをつまらせたもの。それこそ「最後」と「現実」が交差した瞬間だと思います。信じがたいことなのだけれども、受け入れなくてはならない。しかし、何故?でも、それが戦争なのかもしれません。戦争は骨の髄まで奪い取ります。母国語すら奪い取ります。狂っています。

 黒板に書かれた<フランスばんざい!>。母国への誇りがどんなに窮地に追い込まれても、立ち上がる肥やしになるんだと思います。しかし、今の日本人は母国に誇りを持っているのでしょうか?昨年は「美しい国」ということばがやたら流行ったけれど、ここ最近の情勢から考えても「ウツクシイクニ」を逆から読んで「ニクイシクツウ」と感じている人は多いのではないでしょうか。弱いものに対して優しくない国ニッポン。唯一誇れる憲法第9条も揺らいでいます。これでは誇りを持ちにくいです。心の底から誇りを持てるような制度を作らないといけません。みんなで良くしていきましょうよ。「現実」は厳しいですが、まだまだ「最後」じゃありませんから。

|

« 避難訓練 | トップページ | 偽 »

書籍・雑誌」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 避難訓練 | トップページ | 偽 »