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2010年12月 9日 (木)

まさかの結末

Masakanoketumatu  たまたま本屋さんの文庫本コーナーでタイトルだけで惹かれてしまって買ってしまった本『まさかの結末』。1話が数ページで完結するので、寝る前に読むにはかなり適した(?)作品集です。基本的にブラックジョークの話です。

 その中の「復活」という話。粗筋はこんな感じです。えらく寒いところのいるなと気づいたらそこは霊安室だった。そういえば、2日前に何らかの理由で呼吸困難に陥ったような気はする。でも生きている。みんなは俺の死を悼んでいるはずと思って、すぐさま家に帰る。そっとドアを開けると息子の声が聞こえる。感動的・・・と思っていたら息子は遺産を喜んでいる話はしているし、父さんを殺してやりたいほど憎んでいたという話はするし、実際に拳銃を彼女に見せて、父さんが死ななければ本当に殺してたなんて言うし。隣の部屋では妻が別の誰かと情事にふけっている声が聞こえるし。で、憤激、絶望、怒りがこみ上げ霊安室に戻ることに。ただし、寝室に行き、息子の拳銃で情事にふけっている2人を撃ったあとに。公には2人が殺される2日前に死んだことになっているから、誰も霊安室に犯人を探しに来ないだろうし。

 こんな感じの話が続きます。この著者、エルンスト・ヴィルヘルム・ハイネさんはあるインタビューで、ぎょっとする物語を書く作家は決して悪いことはしないと答え、読者に対しても、背筋が寒くなるような話を読むことで、かえって恐怖から解放されるものだと語っているそうです。最近のニュースをにぎわせている事件の方が背筋が寒くなりそうなので、この作品の話で恐怖を感じることはそうはないのですが、話の展開が実におもしろいです。外国版の星新一さんの作品のようです。

 今日も1話読んで、お休みなさい。

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コメント

空想からさまざまなことが生まれるんでしょうね。まあ、それがフィクションとノンフィクションではえらく違ってくるのでしょうが。もちろん、実行すればの話ですがね。

投稿: パパ | 2010年12月11日 (土) 21時57分

概念や発想の転換で生まれるベストセラー。
その定義はもっとものようで、裏表一体なのでしょうね。
時代が乗ればヒーローで、革命が起きれば凶悪謀反人。
民主主義が最終章であっては成らないといった華僑の氏を尊敬しますし、複雑ですが、このテーマを与えてくださって有難う。

20代の頃、真剣に悩んだのが、なだいなだ(精神科医)作家の
作品のなかで、扱った統合失調症患者が、ずっと頭の中で考えていたというのは「僕は運転手だけれど突然走行中に全扉を開いたらどんなにスリルがあるだろうか」ということでした。という文面を読んで、彼を狂気とするまえに「実行すれば狂気」であって
人は本当にあらゆる空想をしないのだろうか? 上映中の挿入かをビートルズも許された著名なノルウエイの森の若者人気の作家は、ほかのノモンハンの残虐シーンにしても執筆中は狂人になると言放っています。そしてサスペンスやサイコ作家しかり。

さて、狂っているも健常者も 空想のブラックホール。

投稿: ちぃ | 2010年12月11日 (土) 00時17分

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